今年の「第6回グッドアクアリウムデザイン賞2022」は、2019年以来、3年ぶりのリアルな会場にて、10月9日(日)・10日(月・祝)に作品展示を行い、審査&発表は、アクアリウム東京(新宿住友ビル)のイベント会場内にて開催いたしました。
審査は、13名の審査員と一般から募集した7名の一般審査員、WEBと会場来場者の投票を加え、受賞作品を選出しました。第二次審査エントリー作品11作品の中から一般受賞を選出し、さらにGOLD Prize、SILVER Prize、BRONZE Prize、AQUA Prizeの各賞受賞作品が選ばれました。
第6回グッドアクアリウムデザイン賞2022の受賞作品 9点を発表します。
グッドアクアリウムデザイン賞2022 受賞
<GOLD Prize>
GEX aquarista Glassterior AGS SLIDE OF-230
ジェックス株式会社
プロダクト / 水槽
グッドアクアリウムデザイン賞2022 受賞
<SILVER Prize>
Path Pump
ウエスタンパス
プロダクト / ポンプ
グッドアクアリウムデザイン賞2022 受賞
<BRONZE Prize>
テトラ じょうろでキレイ メダカ鉢40黒
スペクトラムブランズジャパン株式会社
プロダクト / メダカ鉢
グッドアクアリウムデザイン賞2022 受賞
<AQUA Prize>
精密凍結・活餌料 Natural Ecosystem Module
三陸エンリッチメント研究室
プロダクト / 餌料
グッドアクアリウムデザイン賞2022 受賞
NEXT FEEDER(ネクストフィーダー)
株式会社タイムストップ
プロダクト / フードタイマー
グッドアクアリウムデザイン賞2022 受賞
BioMaster シリーズ
OASEジャパン合同会社
プロダクト / 外部式ろ過フィルター
グッドアクアリウムデザイン賞2022 受賞
旋回式微細気泡(マイクロバブル)発生装置
バーサタイラー『ミニ』 (versatiler-mini)
アクアソリューションズ株式会社
プロダクト / エアレーションシステム
グッドアクアリウムデザイン賞2022 受賞
耐震水槽・ER68
株式会社スプリング
プロダクト / アクリル水槽
グッドアクアリウムデザイン賞2022 受賞
HI 98319 海水用 塩分テスター
ハンナ インスツルメンツ・ジャパン株式会社
プロダクト / 海水用 塩分テスター
審査員の総評
【審査員長 岡本信明氏】
グッドアクアリウムデザイン賞も今年で第6回を迎えることができました。3年ぶりの対面形式での開催に心躍るものがありました。一次審査を通過した11件の作品が二次審査に進みました。作品の内訳は、プロダクト10件、建築・空間1件でした。本賞の選考は、審査員13名、一般ユーザー審査員7名、Web投票・来場者投票439件により行われ、「アクアリウムのある暮らし」をより豊かにする観点から「独創性」「有用性」「機能性」「造形性」「気安さ性」の5項目で審査されました。
二次審査に勝ち残った11点はいずれにも特徴があり、審査5項目のどこに力点を置くかによって、審査員の評価は分かれましたが、最優秀賞にあたる「ゴールドプライズ」に輝いたGEX株式会社の「GEX aquarista Glassterior AGS SLIDE OF-230」は引き出し式濾過槽付き水槽で、審査5項目すべてで高い得点を得ました。優秀賞にあたる「シルバープライズ」には、ウエスタンパスの「Path Pump」が無線送電技術によるコードレス化が評価されて受賞し、奨励賞にあたる「ブロンズプライズ」には、スペクトラムブランズジャパン株式会社の「テトラ じょうろでキライ メダカ鉢40黒」が、有用性を評価されて選ばれました。特別賞にあたる「アクアプライズ」は、審査委員長の私と特別審査員の舛添で選びました。三陸エンリッチメント研究室の「精密凍結・活餌料 Natural Ecosystem module」です。環境機能を供給するという観点からのエサ開発に期待も込めて選びました。
第6回を迎えたグッドアクアリウムデザイン賞は審査対象領域の広がりと質の高さを背景に、審査員としては採点が本当に難しかったです。グッドアクアリウムデザイン賞2022に輝いた作品・製品にエールを送ります。欲を言わせていただければ、一般消費者(購入者)にわかりやすい親しみのわくネーミングにも力を注いでいただければ、もっと商品が身近なものになっていくと思いました。次回に期待しております。
【特別審査員 舛添要一氏】
今回は、いずれもアイデアがたくさんあって、素晴らしいと思う。デザインの優秀さと小型化は評価できる。
【審査員 松崎元氏】
色々な技術の活用やアイデアの検討で、新しい視点の大切さを感じることができました。まだまだ、水と魚とプロダクトの関係を良くすることができると思います。
【審査員 横溝賢氏】
サイフォンの原理を利用したテトラや、無線を利用したポンプなど、日常生活で身近な技術をアクアリウムの世界にもちこんで転用した商品のアイデアに感動した。その発想によって生まれた製品は、飼育を簡便にするだけでなく、飼育環境や飼育の仕草をも優美にする可能性すら提供していることが素晴らしいと感じた。まだまだ新しい発想で、観賞魚の世界を豊かにする商品アイデアが眠っているのですね。
【審査員 成見香穂氏】
日々、改良と創意工夫に尽くしてくださるメーカーの皆様に感謝を申し上げます。販売数が増えて、さらに商品バリエーションが増えてくれたらいいなと願っております。ありがとうございました。
【審査員 松端秀明氏】
全体的に高度な工夫が見られるものが多い印象でした。アクアリウムの新しい可能性を感じました。
【審査員 千田義洋氏】
毎年、審査員にお招きくださり有り難う御座います。どの作品や商品も優れており、来年も楽しみにしております。
【審査員 川田洋之助氏】
環境性、メンテナンス性を考えた商品が多かった。目新しい目線のものが多くて、良い刺激を受けた。省エネの部分も考慮されているものも多かった。
【審査員 富澤直人氏】
全体的に参加数が少なかったが、目新しい商品もあり興味深い商品も多かった。審査としてだけでなく個人的にほしい商品もあり楽しく審査できた。
【審査員 鶴田賢二氏】
今回で6回目、第1回より審査に参加させて頂いているが、今年は特に全体的に商品のクオリティも高く、楽しく審査させて頂きました。
【審査員 黒田誠氏】
今回ひさびさの会場開催で、おもしろく感じました。もっといろいろな商品を見たいですので、がんばってください。
【一般審査員】
初めて参加させてもらいました。どの商品もすばらしい物ばかりでした。
【一般審査員】
久々の会場審査となり、現物を見ながら細かい部分まで確認しながら審査することができました。今後もすばらしい製品、空間、サービスを開発してアクアリスト達を楽しませてほしいです。
【一般審査員】
耐震や電気の伝え方であったり、ニーズや技術をとり入れたプロダクトは、これまでのアクアテラなどのトレンドを超えた次世代のデザインと感じた。
【一般審査員】
今回の審査数は総数11点で、その内容を項目ごとに分類すると、水槽関係4点、水質改善3点、飼育機器2点、アクアリウム展示1点、飼料関係1点となっています。これら作品から内容を見ると、アクアリウム水槽等に関する飼育のメンテナス問題の改良で、飼育管理を容易にできるように改善していくことが求められていることが伺えます。ここ数年コロナ禍で人の交流が滞り家庭での巣籠が多く、手軽に出来るアクアリウムなど癒し効果のあることなどが求められています。近年、これらアクアリウムを親しみ容易に飼育・鑑賞できる改良メダカ類などが盛んに飼われている傾向で、水槽関係では小型から多様でさまざまアイディア等のある製品が見受けられます。また、魚類等の飼育に関した水質管理及び環境保全のための濾過器、ポンプ、ミニバルブ等器材の考案、改良製品の提案があり長期留守、多忙対策のための自動餌やり器の改良、海水魚の飼育、海水魚や養殖で活用できる塩分関係のデーターの現地測定、難飼育魚類の餌の開発が研究されています。昨今のコロナ禍において人の移動が著しく減少しているなか、大規模な空間アクアリウム・アートが開催されています。この様な時勢に金魚などの魚をアート作品として異空間を作りだして開催されたことはおおいに称賛されることと考えます。
【一般審査員】
開放的な空間でのアクアリウム東京、初めて参加しましたが、雰囲気良く癒しがいっぱいでした。グッドアクアリウムデザイン賞エントリー製品は、どの製品もユーザー目線で作られていて魅力的なアイテムばかりでした。今はメダカとカメ飼育の私ですが、ベタや海水を再開したくなりました。